ヒョウモントカゲモドキ属
・Eublepharis macularius macularius
学名 ラ:エウブレファリス・マクラリウス・マクラリウス
英:ユーブレファリス・マキュラリウス・マキュラリウス
和名 モトイヒョウモントカゲモドキ
分布 インド、パキスタン
全長 23~28cm
説明 インド北西部、パキスタン南部
(バローチスターン州西部、シンド州南部)
原産の、ヒョウモントカゲモドキE. maculariusの
基亜種「マキュラリウス」です。
種小名は「斑点」という意味です。
略して「マキュラリ」、又は「基亜種」と
呼ばれることも多いです。
・パンジャブ地方
古くから基亜種E. m. maculariusは
インド北西部からパキスタン北東部にかけて
広がるパンジャブ地方原産の個体が
流通していました。
マキュラリウス=「パンジャブ」
というイメージが付いている人が多く、
実際にパンジャブ原資ではない個体に対しても
「パンジャブ」と付けてしまっている人が
多いようです。故に「パンジャブ」表記は
厳密にパンジャブ原資かどうかの判断には
使えません。当店ではかなり古いパンジャブ
血統を維持しています。
販売 繁殖中
・パキスタン
パキスタン原資の血統です。
比較的最近流通した血統です。従来流通
していたパンジャブ産基亜種より
やや大きい傾向にありそうです。
パキスタンには未記載種E. sp. "Pakistan"
という種類が分布していることが示唆されて
いますので、この血統がこちらの種類に該当
するかは検証が必要です。
販売 繁殖中
・Eublepharis sp. "Pakistan"
学名
和名
英名
分布 パキスタン
体長
説明 パキスタン北部カイバル・パクトゥンクワ州に
分布する、他種とは遺伝的に離れた個体群です。
基亜種E. m. maculariusの記載産地よりやや北側に
分布しています。先述したパキスタン血統の個体群が
本種かは検証が必要です。
販売 なし
・Eublepharis macularius afganicus
学名 ラ:エウブレファリス・マクラリウス・アフガニクス英:ユーブレファリス・マキュラリウス・アフガニクス
和名 アフガンヒョウモントカゲモドキ
分布 アフガニスタン、パキスタン
全長 23~25cm
説明 アフガニスタン南東部、
パキスタン北西部原産の
ヒョウモントカゲモドキE. macularius
の亜種「アフガニクス」です。
亜種小名は分布域アフガニスタンを表しています。
afganicusとして流通している個体は他の
E. maculariusと比べて形態的に、
そして体色が異なっています。
2022年に発表された論文によると、
ドイツでafganicus表記で流通していた個体を
調べると未記載種E. sp. "Himalaya"であること
が判明しました。本当のE. m. afganicusの流通は
ないのかもしれません。
販売 なし
・Eublepharis sp. "Himalaya"
学名
和名
英名
分布 インド、パキスタン
体長
説明 インド北部からパキスタンにかけて分布する、
他種とは遺伝的に離れた個体群です。
2022年に発表された論文によると、
ドイツでafganicusとして流通していた
個体を調べると未記載種E. sp. "Himalaya"
であることが判明しました。
以下E. m. afganicusとしてヨーロッパで
流通している個体の特徴を述べます。
本個体群はE. macularius亜種と比べて
やや小型になる傾向があります。
模様も他亜種と比べて異様となっており、
帯模様が他亜種は基本4本なのに対し
本亜種は基本3本です。
また、他亜種と比べて吻端の形も異なります。
以上のように、区別は比較的容易な亜種と言えます。
また、他亜種とはTSD(温度依存性決定)の
温度帯が異なるようです。
日本では「原種アフガン」という血統も
流通しています。これは2000年代初頭に流通した
野生採取個体群より維持されている血統です。
当時は現地人が利益を確保する為に同産地で
採取された個体であっても様々な亜種名にして
販売していたようで、こちらはafganicus表記
が原資のようですが、模様やTSD等の点で
この血統がヨーロッパでafganicusとして
流通している個体群とは別である可能性が
高いです。
販売 なし
・Eublepharis macularius fasciolatus
英:ユーブレファリス・マキュラリウス・ファシオラートゥス
和名 ホソオビヒョウモントカゲモドキ
分布 パキスタン
全長 23~28cm
説明 パキスタン南東部シンド州の
ハイデラバード周辺原産の
ヒョウモントカゲモドキE. maculariusの
亜種「ファシオラートゥス」です。
亜種小名は「細い帯」という意味です。
日本では「ファスキオラートゥス」や
略称「ファスキオ」と呼ばれていますが
アメリカ発音では「ファシオラートゥス」
に近いです。
現在流通している有名な血統は
BC Reptiles Lineなどが挙げられます。
販売 繁殖中
・Eublepharis macularius montanus
学名 ラ:エウブレファリス・マクラリウス・モンタヌス
英:ユーブレファリス・マキュラリウス・モンタヌス
和名 サンガクヒョウモントカゲモドキ
分布 パキスタン
全長 23~28cm
説明 パキスタン南東部シンド州の
カラチ周辺原産の
ヒョウモントカゲモドキE. maculariusの
亜種「モンタヌス」です。
亜種小名は「山岳の」という意味です。
日本では「モンタヌス」や
愛称「モンテン」と呼ばれています。
現在流通している有名な血統は
Gabor Kosa Lineが挙げられます。
他亜種と比べてかなり体色が白い
個体が多い印象です。
販売 繁殖中
・Eublepharis macularius smithi
学名 ラ:エウブレファリス・マクラリウス・スミチ
英:ユーブレファリス・マキュラリウス・スミシ
和名 スミスヒョウモントカゲモドキ
分布 インド
全長 23~28cm?
説明 インド北部デリー連邦
直轄地周辺原産の
ヒョウモントカゲモドキE. maculariusの
亜種「スミシー」です。
亜種小名はSmith氏への献名です。
詳しい情報や流通は今のところありません。
販売 なし
・Eublepharis sp. "Rajastan"
学名
和名
英名
分布 インド
体長
説明 インド北部ラージャスターン州の、
他亜種とは遺伝的に離れた個体群です。
亜種E. m. smithiの分布域よりやや南側に
分布しております。
販売 なし
・Eublepharis sp. cf. macularius "Baghe Mausuli"
学名 ラ:エウブレファリス cf マクラリウス
英:ユーブレファリス cf マキュラリウス
和名
分布 ネパール
全長
説明 ネパール南西部
(バンケ郡及びスルケート郡)
から発見された個体で、論文が存在しますが
ペットとしての流通は未だ確認されていません。
論文中ではE. maculariusとされており、
亜種は同定されていません。
従来のE. maculariusとは柄や体形がやや異なる為、
別亜種または別種となる可能性も
ありそうです。
販売 なし
・Eublepharis angramainyu
学名 ラ:エウブレファリス・アングラマイニュ
英:ユーブレファリス・アングラマイニュ
和名 オバケトカゲモドキ
英名 イラクアイリッドゲッコー
分布 イラク、イラン、トルコ、シリア
全長 25~30cm
説明 イラク北東部、イラン南西部座黒須山脈南西部
~西部、トルコ南東部ティグリス川及び
ユーフラテス川上流域、シリア東部に
分布している種類です。
ヒョウモントカゲモドキ属のおそらく最大種です。
種小名はゾロアスター教の精霊
アンラマンユに因みます。
日本では2010年頃に初めて流通しました。
様々な産地情報付きの血統が流通しております。
以下に列挙します。
・イラン ケルマンシャー県カスル・エ・シリム市近郊
イランの、イラクとの国境付近
ケルマンシャー県カスル・エ・シリム市
近郊30km以内で発見された個体を
原資とする血統です。
近年では他の血統も流通しているようです。
他の流通産地個体群より
やや小さめの傾向があるようです。
販売 売切
・イラン イーラム県デヘラン市近郊
イランの、イラクとの国境付近
イーラム県デヘラン市近郊
で発見された個体を原資とする血統です。
他の流通産地個体群より
大きくなる傾向にあるようです。
30cmに達する個体もいます。
また、出産数も他流通産地血統より多いようです。
かなり体色が薄く、
模様がほぼ消失する個体もいます。
販売 なし
・イラン ファールス県カズラン市近郊
イラン南西部ファールス県カズラン市近郊
で発見された個体を原資とする血統です。
ロシア及びヨーロッパの一部ブリーダー
によって維持されてきた血統です。
販売 なし
・イラン フーゼスタン県マスジェド・ソレイマン市近郊
イラン南西部フーゼスタン県
マスジェド・ソレイマン市近郊
で発見された個体を原資とする血統です。
ここを原資とする個体は他産地と比べて
遺伝的に離れている個体がいるようです。
販売 なし
・イラン フーゼスタン県チョガ・ザンビル
イラン南西部フーゼスタン県の
古代エラム人の遺跡チョガ・ザンビル
で発見された個体を原資とする血統です。
流通産地の中では現在最も標高の低い産地です。
体形が他流通産地個体群よりがっしりしています。
本個体群とE. maculariusとの
交雑実験が行われており、成功しています。
野外交雑している可能性もあるようです。
販売 なし
・Eublepharis fuscus
学名 ラ:エウブレファリス・フスクス
英:ユーブレファリス・フスカス
和名 ダイオウトカゲモドキ
英名 ウェストインディアンレオパードゲッコー
分布 インド(パキスタンも含む可能性有)
全長 20~28cm
説明 インド西部西ガーツ山脈
(カルナータカ州北部、マハラシュトラ州西部)
及びグジャラート州に分布している種で、
パキスタン南東部にも生息する可能性もあります。
種小名は「黒っぽい」という意味です。
他の種よりオスを誕生させにくい
傾向にあるようです。
全長は28cmに達することもあります。
最大種と思われることもありますが、
先述E. angramainyuの方が大きいようです。
これは平均33cm、最大40cmという記録から
出てきた情報ですが、誤りであった可能性が
示唆されています。
日本では2014年頃に初めて流通しました。
販売 繁殖中
・Eublepharis hardwickii
学名 ラ:エウブレファリス・ハルドゥウィッキー
英:ユーブレファリス・ハードウィッキー
和名 ヒガシインドトカゲモドキ
英名 イーストインディアンレオパードゲッコー
分布 インド、バングラデシュ
全長 19~23cm
説明 インド東部に分布している種です。
バングラデシュにも分布しているようです。
流通している個体群はインド東部オリッサ州
を原資とする血統が主流のようです。
右の写真の個体は
オリッサ州血統F1個体です。
種小名はHardwicke氏への献名です。
他の種よりやや低い温度、
高い湿度が適しています。
柄は他の種と大きく異なり、
ニシアフリカトカゲモドキの様な色合いです。
全長は最大でも23cm程で、
属内ではかなり小型の種類です。
日本では2014年頃に初めて流通しました。
販売 売切
・Eublepharis pictus
学名 ラ:エウブレファリス・ピクトゥス
英:ユーブレファリス・ピクタス
和名 ソメワケトカゲモドキ
英名 ペインティッドレオパードゲッコー
分布 インド
体長
説明 インド東部に分布している種です。
アンドーラ・プラデーシュ州及びオリッサ州に
分布しています。先述E. hardwickiiと酷似しており、
分布域はブラフマニ川北側がE. hardwickii、
南側がE. pictusとなっています。
前腔孔の数及び趾下薄板の数、
体長が異なるとされています。
販売 なし
・Eublepharis satpuraensis
学名 ラ:エウブレファリス・サトゥプラエンシス
英:ユーブレファリス・サトゥプラエンシス
和名 サトプラトカゲモドキ
英名 サトプラレオパードゲッコー
分布 インド中央部
全長 22~27cm
説明 インド中央部マディヤ・プラデーシュ州、
マハラシュトラ州、チャッティースガル州に
分布する種です。種小名は模式産地
サトプラ丘陵に因みます。
日本では2018年頃に初めて流通しました。
販売 なし
・Eublepharis turcmenicus
英:ユーブレファリス・トゥルクメニクス
和名 トルクメニスタントカゲモドキ
英名 トルクメニスタンアイリッドゲッコー
分布 ロシア、キルギス、トルクメニスタン、イラン
体長 20~24cm
説明 ロシア トルクメンコペトダク州、
キルギス、トルクメニスタン南部コペト・ダグ山脈
西部~中部、イラン北部(カスピ海南東部沿岸~
ラザヴィーホラーサーン州)
に分布している種類です。
種小名は模式産地トルクメニスタンに因みます。
属内ではE. maculariusにかなり近縁な種です。
E. maculariusの亜種となる可能性もあるようです。
E. maculariusとの飼育下交雑も確認されており、
現在流通している個体はE. maculariusとの
雑種である可能性が高いと言われております。
属内では純血を手に入れることが
現在かなり難しいと言われている種類です。
現在流通している「トルクメニクス」の全てが
E. maculariusとの交雑個体という意見もあります。
2022年の論文ではトルクメニスタン
トルクメンバシ産個体やドイツで流通していた
個体、アメリカで流通していた個体の遺伝子が
調べられ、全てE. maculariusであるという結果が
出ました。日本では2011年頃に初めてこの
インボイスの個体が流通しました。
現在流通している有名血統は以下の2血統です。
・Achim Jungfer Line
・Gekko Galaksen Line
販売 なし